アニメ感想『亜人ちゃんは語りたい』『ユーリ!!! on ICE』

ネタバレあり。

 

  

『亜人ちゃんは語りたい』

亜人ちゃんは語りたい(1) (ヤングマガジンコミックス)

亜人ちゃんは語りたい(1) (ヤングマガジンコミックス)

 

漫画原作。

ただのイロモノ日常系だと思っていたら、予想以上に面白くて一気に観てしまった。

登場する亜人(デミ)ちゃんたちがかわいい。

単なる日常系に見えて「亜人(マイノリティ)と共存する社会」というテーマが背景にある深い内容でした。

 

サキュバス、デュラハン、雪女、そしてバンパイア--。

僕ら人間とちょっとだけ違う、それが「亜人(あじん)」。最近じゃデミと呼ばれてます。

そんな個性的な「亜人(デミ)」ちゃんたちと、彼女たちに興味津々な高校生物教師・高橋鉄男が繰り広げる、ちょっと刺激的でハートフルな学園亜人コメディ!

物語のなかで亜人を何種類か取り上げるにしても、デュラハンなんてなかなか思いつきません。

最初はその姿に驚きましたが、すぐに慣れ、彼女がいる風景が自然になりました。

 

大抵のことってそういうもんじゃないかと思うんです。

見慣れていないから、自分の周りにいないから、奇異な目で見てしまう。そして「よく分からない」という恐怖から攻撃をしてしまうのではないでしょうか。それも一人では怖いから複数人で、ときには陰で。

 

私はこの作品での「亜人」を現実世界でのマイノリティな人々と置き換えて観ていましたが、考えさせられることが多かったです。

 

「確かにあいつはヴァンパイアの性質に即した行動はあまりしない。
だがそれで、ヴァンパイアらしくないと言われると、それは違う。
ひかりは、人から血を吸いたい気持ちはあるが、パックで我慢している。
また、ヴァンパイアの鋭敏な嗅覚を持ちながらなお、臭いの強い食べ物が好き。
そういった人間性が、あいつのヴァンパイアらしさであり、人間としての個性だ。

 

らしさは生まれ持った性質ではない。
性質を踏まえてどう生きるかだ。
だからといって、亜人の性質の理解を怠っていいわけじゃない。
亜人特有の悩みは、必ず性質に起因するからだ。
物の見方は一方向ではダメだ。双方向でしかるべき。
亜人の特性だけ見ていると個性を見失う。人間性だけ見ていると悩みの原因にたどり着けない。
どちらも大切だ。バランスが大事なんだ。俺は、そう考えている。」

生まれ持ったマイノリティな性質は「私らしさ」ではない。その性質を踏まえてどのように生きているかが「私らしさ」である。

この考え方だときちんと「私」という人間を見てくれているようで、嬉しくなりますね。

 

 

「"みんな同じ人間だ"という考えは平等のようでいて実は差別を含んでいる」といった言葉も納得できました。

確かに同じ人間ではありますが、どんな人間もひっくるめて「同じだ」としてしまうと、どうしても「マジョリティにとって生きやすい世界で、マイノリティは多少我慢しながら生きてもらうしかない」みたいなことになりますよね。

「別物だ」と考える(=差別に繋がる可能性がある)のもイヤですが、「同じだ」と考えるのにも問題がある。難しいですね。

 

 

「"頑張る"に、やりすぎなんてないよ。
頑張って前に出てる人に、「出すぎだ」なんて文句言うのはおかしい。
頑張ってる人に対して周りができることは、頑張りが報われるよう支えたり、感謝を伝えたり、
もしも、その人と足並みを揃えたいなら、自分も同じくらい頑張ることじゃないかな。」

 頑張っている人の足を引っ張ろうとするんじゃなく、こういうことをやっていきたい。

 

 

それにしても1話目から主人公のガタイがいいなーと思っていましたが、脱ぐとあんんなにムキムキだとは。

あれは確実に鍛えている体ですよ。素晴らしい。いつ鍛えているんでしょうか。

ガタイのいい、おっさん(誉め言葉)っぽいお兄さんなので確かに頼りにできそうです。

 

 

『ユーリ!!! on ICE』

ユーリ!!! on ICE 1(スペシャルイベント優先販売申込券付き) [Blu-ray]

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男子フィギュアスケートアニメ。

変な必殺技やエフェクトなんかが出ない本格的なオリジナルアニメです。

 

腐女子界で騒がれていたので気になっていたところ、それ以外の界隈からも評価が高いことを知って観ることに。

主要登場人物が男性ばかりなので落ち着いて観ることができました。オタベックが好みです。

面白かった。たぶん私が腐っていたらもっと楽しめたと思います。BL要素はない(と言っていいのだろうか)ものの、素材は豊富でした。

 

フィギュアスケートをあんまり知らないままYOIを観たので、麻雀を知らずにアニメ『咲 -Saki-』を観ていたときのような感覚でした。

1つのプログラムのなかにストーリーがあるということや、演技中に状況によってジャンプの構成を勝手に変えられるといったことを知りました。

普段テレビでフィギュアスケートを見ているときに、実況で解説は入るものの、演者の心境をリアルタイムで知ることは不可能なので、そういった表現は新鮮でした。

2クール構成にして勇利(主人公)だけでなく、ライバル達それぞれのドラマも観たかったです。

 

スケート中は作画がほんの少し不安定になるけれど、すごく動く。

特にグランプリファイナルの作画は素晴らしかったです。

 

「他人のモチベーションを上げられない人間が、自分のモチベーションを上げられるのかい」

確かに。

私も自分のことばかり考えていたので反省。

 

 

7話の勇利の叫びが響きました。

「違うよ!

僕が勝つって僕より信じてよ!

黙ってていいから、離れずにそばにいてよ!」

本心を言葉にすることって勇気がいるし、自分の感情をかなり揺さぶられるし、後になって恥ずかしくなって後悔することも多いですが、大事なことだと思います。

こういう勇利の叫びのようなことも含めて、言いにくいことをどれだけ言えたかということも相手との関係の深さや人生の満足度を左右するのかもしれません。