最近観た映画『塔の上のラプンツェル』『百円の恋』など6本



ネタバレあり。

 

 

『パプリカ』

 

アニメ映画。

主人公の声が素敵。林原めぐみさんが好きなので耳が心地よかったです。

主題歌の『白虎野の娘』を初めて聞いたのはニコ動ででした。

 

これこれ。2008年に投稿されたものです。何回聴いたことか。

 

内容はSFサイコホラーでした。とにかく怖かった。

劇中での夢の中のような雰囲気のごちゃっとしたレトロなお店がたまにありますが、そのセンスを否定はしませんが理解し難い。不気味です。

夢に出てきませんように。

 

夢の中というだけあって、ぶっ飛んでいて先が読めないのが面白かった。そのぶん怖くもありました。 

劇中に出てくる意味の分かるようで分からない口上のようなものが、最近よく見かける「ちょっと意味の分からない歌詞の曲」みたいだなーと思いました。聴いてて気持ちよかったらオッケーです!

 

 

夢の中の世界はPSのゲーム『LSD』みたいだと思いました。あれも夢の中ですもんね。

 

[PS1] LSD [OP付き]

プレイ画面。

ほんのちょっとの間、夢中で遊びました。

PS時代のこういった奇妙なゲームは好きです。

ソフトはプレミアがついて2万円くらいになっていますが、PSストアでダウンロード版を買えば600円でプレイすることができます。

 

 

『塔の上のラプンツェル』

 

友人の子どもがラプンツェル大好きっ子だったので観ました。

一緒にラプンツェルの話をしたいですからね!

原作はグリム童話らしい。

 

主人公であるラプンツェルの声優さんがしょこたんと聞いて、序盤~中盤までほとんどそのことばっかり考えてしまっていました。

ラプンツェルを見ているとしょこたんが頭に浮かんで物語に集中できない。

『怪盗グルーの月泥棒』での鶴瓶さんみたいな。あれほどではありませんでしたが。

有名人を声優として起用するとこういうことが起こってしまうので大変です。

 

アナ雪とくらべるとなんだかパッとしませんでした。

ミュージカルシーンが盛り上がっていないように見えたのと、印象的なシーンが特にないからでしょうか。

ラプンツェルが髪を切ったシーンくらいしか印象に残っていません。酒場で騒ぐシーンと、船から光を見るシーンも少々。

お姫様なのによくある王子様とではなく、元盗賊と結婚するというのが良かった。

 

髪を切ってショートカットになったラプンツェルがかわいい。

ゲーム『アイドルマスター』の星井美希がすぐに頭に浮かびました。

通常は金髪ロングなのですが、ある条件を満たすと茶髪ショートになるのです。

THE IDOLM@STER 星井美希 覚醒ver. (1/8スケールPVC塗装済み完成品)

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ショートカットになったラプンツェルそっくり。かわいい!

 

茶髪の親から金髪の子が生まれるのは変だなーと思ったのですが、魔法の力でああなっていたんですね。

そして魔法の力を失ったら元の茶色に戻る、と。

茶髪のほうが断然好みだったので、最初から茶髪ショートだったらもっと物語に入り込めていたはず(物語が破綻する)。

 

魔法の力を失ったにも関わらず、ユージーンの怪我が治せたのはなぜなんでしょうか。

髪だけでなく涙などにも魔法の力が宿っているのだとしたら、今後も治癒魔法が使えるのでしょうか。

魔法の力を使うときにただ髪が光っていただけで、髪自体に特に意味はなかったのかもしれません。切ったら元の髪に戻ったというのは不思議ですが…

 

 

『思い出のマーニー』

 

この作品について事前に情報を仕入れていなかったので、新鮮な気持ちで観ることができました。

ちょっとミステリーな描き方をしているので、ネタバレなしで観たほうが面白いはずです。

 

主人公アンナとマーニーの愛の物語。

マーニーが消えたり現れたりする様子を見ていてちょっとしたホラーだと感じましたが、アンナの妄想で良かった。(ホラーが苦手)

ジブリ制作、原作は児童文学作品ということで、不安になる必要はなかったのです。

 

アンナの妄想癖はとても気になりました。アンナは絵を描くのが好きです。表現力や感受性の豊かさも影響しているはず。ただ発症したのが村に来てからなのと、マーニーが誰なのか分かったので今後は問題ないはずです。

これまですっかり忘れていたとしても、マーニーの記憶と彼女からの愛、または彼女への愛はとても強かったのでしょう。

私としてはマーニーが祖母ではないほうが面白かったですが、予想できないラストも刺激的なのでこれでよかったです。

 

 

『ペット』

 

飼い主が出かけている間、ペット達は何をしているのか…という内容。

『けものフレンズ』のように、動物たちがちょっとおバカなところもかわいいです。

 

恋するポメラニアンの女の子、ギジェットがたまらなくかわいい。パッケージだと左下にいる白い犬です。

白くてふわふわの丸っこい体にちんまりとした足、という姿も愛くるしいですが、一番のポイントはその声。

私は字幕版で観ましたが、ハスキーでクセになる声です。ハスキーさを増した友近という感じ。私にはギジェットが友近に見えて仕方ありませんでした…

吹替版もちらっと観ましたが、初見なら字幕版がおすすめ。

私がギジェットを好きすぎたからかもしれませんが、本作で一番キャラが立っているのが彼女。ほぼ主役です。

 

主人公(犬)マックスを飼っているケイティはかなり良い飼い主だと思いました。

しかし動物がペットとして飼われるのは本当に幸せなことなのかどうか。

人にもいろんな人がいるように、動物の中にも人に飼われて嬉しい動物がいるのかもしれません。

劇中でペットとして飼われている彼らは飼い主のことが大好きで、幸せそうに見えました。

ただ、人間の描いた物語だから人間に都合の良い解釈をしているだけかも、と考えることもできます。

動物園や水族館にいる動物たちも、本当は何を感じ何を思っているのか。この問題はいつか解決されることがあるのでしょうか。

 

 

 

 

『シザーハンズ』

 

1990年のアメリカ映画です。手がハサミの人型人形、エドワードのお話。

監督のティム・バートン氏は、個人的に『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の印象が強いですが、本作はそれよりも前の映画なんですね。

 

ちょっとしたことで切ってしまうくらいの切れ味のある刃物が手についているのに、なぜハサミにキャップを付けるという発想に至らなかったのかが不思議です。

 

一人ひとりのエドワードによるヘアカットシーンは全て映らなかったけれど、街の人が全員集合したシーンでヘンテコな髪型の女性が大勢いたのが笑えました。とぐろをまいた蛇とか、箱のように角ばった髪型とか。

 

みんな不幸になった終わり方が悲しかったです。一概に不幸だとも言い切れませんが…

人形である彼は歳をとりません。たとえ愛する人と一緒になることがあったとしても、その人は自分より先に寿命で死んでしまう。人間でないものと人間との恋とは難しいものですね。

彼は自分を作った博士との思い出や、愛した人(キム)への愛を胸に、これからも生きていくのでしょうか。その体が朽ちるまで。

 

 

『百円の恋』

 

主人公、一子(いちこ)役の安藤サクラさんの演技が上手い。リアルすぎてドキュメンタリー映画を観ているようでした。

なんと本作で第39回日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を受賞。うーんやっぱり。

 

前半、一子があんな環境で正気を保っていられたのが信じられません。鈍感なのか、メンタルが強いのか。それとも諦めているのか。
自分も人のことは言えないけれど、ものすごくだらしなく見えました。

 

実家を出て一人暮らしをし、居場所を変えたあとも散々な目に合っていました。

しかしその後ボクシングをするようになって、一子自身が変わっていきます。

打ち込めるものがあるとか、体を鍛えることってやっぱり良いですね。でも一子はそんなんじゃなくて、それがなんなのかは分かりませんが、もっと純粋なもののためにボクシングをやっているように見えました。

 

最後には一子がかわいく見えました。

劇中ではラスト以外、一子の心理描写がほとんどなかったのですが、もっともっと彼女のことを知りたかったです。

終わってみると一子にとても惹かれている自分がいました。

 

全体的に綺麗さとか綺麗事とかは全くなく、リアルで泥臭い感じです。

主題歌もそういった雰囲気にとっても合っていて、心に響きました。

終わったのは始まったから
負けたのは戦ってたから
別れたのは出会えたから
ってわかってるけど

(クリープハイプ「百八円の恋」)

 


クリープハイプ「百八円の恋」MUSIC VIDEO