今季は『宇宙よりも遠い場所』のヒューマンドラマが良かったです。
以下ネタバレあり。
『恋は雨上がりのように』
引用元:TVアニメ「恋は雨上がりのように」 本予告PV - YouTube
最近のアニメ絵に慣れていると少々とっつきづらい絵柄ですが、すぐに慣れます。
2話まではただのキラキラした片思いのように見えましたが、特に4話からは雰囲気が変わったように感じました。
片思いならともかく、「恋愛」になると憧れだったり、ただ「好きだ」という好意だったりだけでできるものではないのだなーと改めて実感しました。
ことさら恋愛がそう、というわけではなく、人と真摯に向き合うためにはぶつかることは避けられないという感じですね。
恋愛がきちんとできる人は、人と真摯に向き合うことができる人なのだろうと思いました。
それか愛があれば、向き合うための困難も自然と乗り越えられてしまうものなのでしょうか。
そのへんは私には分かりません。
橘さんと店長の関係は、完全に報われない恋でもなく、早い段階で付き合い始めてデレデレするような展開でもなく、ドロドロでもなく、まさに純愛という感じ。
本作は二人がきちんと向き合っている点がとても良かったです。
『citrus』
引用元:TVアニメ『citrus』PV第1弾 - YouTube
ガチ百合枠。
芽衣さんは黒髪ロングで表面上は大人びているという個人的にかなり好みのキャラクターで、柚子さんはピュアかわいい。
序盤は興奮しながら観ていたものの、すれ違ってばかりの二人の関係に対して中盤以降はダレてしまいました。
ストーリーに物足りなさはありましたが、最後はめでたしめでたしという感じで良かったです。
芽衣さんの設定が面白いので、二人が付き合って話が終わってしまうのはもったいない。
『Candy Boy』の二人のように仲良しな関係も見てみたかったです。
『宇宙よりも遠い場所』
引用元:オリジナルTVアニメーション『宇宙よりも遠い場所』PV - YouTube
南極を目指す女子高校生4人の物語。
これぞ青春。
キマリのように「何か新しいことをして自分を変えたい」という気持ちは大好物です。
放送される前は「さっさと南極に行って、そこでの生活をメインに描いてほしい」と思っていました。
しかし南極に行くために奮闘する様子も、「本当に行けるのか」という緊張感があり素晴らしかったです。
全13話あるなかで6話にはすでに南極へ向かっていたので、行く前と行ってからの話がいい感じの比率だったと思います。
ストーリーに関して特筆すべきはヒューマンドラマです。
友達だったり南極へ行くことだったり変わることだったりと何かを手に入れることに強く執着してみたり、勇気を出して一歩を踏み出してみたり、自分の弱い部分を曝け出してみたり、ぶつかってみたり。
そうすることで人は成長し、そして深い絆が結ばれていくんですね。
主人公4人のそれぞれの思いや人間性などがしっかり描かれており、彼女たちがまるで実際に生きているかのように感じられて物語に引き込まれました。
特に好きなシーンは、5話でめぐみさんがキマリに絶交宣言をするところ。
めぐみさんの言動については賛否両論が激しかったようですが、絶交宣言は個人的に一番好きなシーンです。
たしかにめぐみさんのやったことはひどかったです。
私が第三者だから言えるのですが、ああやって一歩踏み出して救いに向かうというか、変わっていこうとする姿を見るとどうしても憎めません。
それにキマリが「絶交無効」って言ってるんですもん。めぐみさんが悪い人なわけがないじゃないですか。
というよりもキマリの心が広いのか。
次に11話で、日向さんの過去の部活仲間に対して報瀬さんが面と向かって怒るところ。
報瀬さんが相手のことをけなしたりすることなく怒っていたのが本当にすごいと思いました。
そんな人間になりたい。
他にも6話で日向さんが報瀬さんに自分の抱えている思いを打ち明けるところや、「友達」という関係に執着したり大喜びしたりする結月さんとかも良かったです。
「どこまで行っても、世界は広くて、新しい何かは必ず見つかるから。
ちょっぴり怖いけど、きっとできる。
だって、同じ想いの人は、すぐ気付いてくれるから。」
期待していた以上の良作でした。良い話だった。
『だがしかし2』
15分アニメになりましたが、新キャラが増えたりシリアスなシーンがあったりと、一期よりもストーリー性があります。
絵柄が変わってしまって女の子のかわいさが三割くらい減ったのは残念。
ついに ほたるさんとくっつくか、と思ったら最終回にありがちなドタバタエンドでした。
『たくのみ。』
氷結や角瓶、カルーアなど、わりと定番なお酒について自然と学べるお酒モノ。
1話15分という時間もちょうどいいです。
「これからお酒を飲んでみたい」という人にもおすすめ。
登場人物は全員が成人した女性で、ひとつのシェアハウスに住んでいます。
全員の仲が良く、「一日の終わり×お酒」ということで登場人物がリラックスしているシーンがメインなのもあり、ゆるい日常系としても楽しめました。
原作の漫画を読んだときは影響を受けて、ビール初心者でも飲みやすいという「水曜日のネコ」を飲みました。
アニメ版では、個人的に酸っぱいものは苦手だけれど男梅サワーが気になりました。
どのお酒も、すごく美味しそうに飲むんですよねー。
特に飲ん兵衛な直さんの、あの癒やしボイスとお酒を飲んでゆるゆるな表情がすぐに思い浮かべられます。
『ハクメイとミコチ』
引用元:TVアニメ「ハクメイとミコチ」PV第2弾 - YouTube
癒やし枠。ファンタジーな日常系です。
一度は2話切りしてしまいましたが、3話以降の仕事の話が気に入ったので完走しました。
私はファンタジー世界ならではの仕事の話が好きなようです。
本作でいうとハクメイのような体の小さい生き物が、大きな生き物と同じ内容の仕事をしている様子が興味深かったです。
あとはピーナッツ一粒が十分に夜食になりえるような、人間とのスケールの違いを感じる描写も良かった。
ハクメイとミコチのような、相手に依存しない関係って憧れます。
二人は社会的、精神的に自立していて、お互いの言動にいちいち心が揺さぶられることはありません。
必要があれば助け合い、お互いを大切に思う心もあり、一緒にいる何気ない時間が心地よい。
二人のやりとりは一見すると淡白に見えるときもあるかもしれませんが、それは信頼し合っているからこそです。
特別な間柄に限らず、こういうのは理想の関係です。
コンジュの歌がうまく、ED曲での美声には毎回聴き入っていました。
EDでハクメイとミコチの二人がこちらに背を向けて座っているシーンでは、ふたりとも小さい虫のように見えてかわいらしいです。
『ポプテピピック』
純粋にポプ子とピピ美がかわいかった。
1話を観たときは、まさかの前半・後半が同じ内容であることに手抜き感を覚えました。
2009年のアニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンドレスサマーのときみたいなストレスがありましたね。
「これのなにが面白いんだ?」と一度は2話切りしましたが、その後また観始めるとリアルタイムで完走してしまいました。
パロディ満載なので元ネタが分かっていると より楽しめます。
1話だと『Skyrim』や『クロノトリガー』などですね。
声優が豪華。
1話では大好きな日高のり子さんがピピ美を演じていて歓喜しました。
2話以降も日高のり子さんの出演を楽しみにしていたのですが、それ以降は一度も出ませんでした。
半クールくらい観たときに本作の傾向にやっと気付きます。
声優陣は前半・後半で別で、ポプ子とピピ美は何かしら関係のある声優さんペア*1が選ばれることが多く、さらに一度出た声優さんは二度と出てこない。
そして前半と後半で同じアニメーションなのに、声優さんによって全く違う雰囲気になったりするのが面白かったです。
アドリブが輝いていました。
平凡で何も感じない作品よりは、本作のように何か言いたくなるほうが良い作品なのではないかと錯覚させてくるパワーがあります。
担当声優が変動するということは、このあとに原作を読んでもキャラクターが固定されないのでメリットだと思いました。新しい。
『ゆるキャン△』
引用元:TVアニメ「ゆるキャン△」予告編映像 - YouTube
ゆるふわ女子のキャンプモドキだと馬鹿にしていたら予想外に本格的でした。
キャンプ好きで経験豊富なキャラクターがいたのも良かったです。
あおいさんの声優である豊崎愛生さんの関西弁は『ゆるゆり』の某キャラを想起してしまってちょっと困りました。
しかしキャラクターのルックスが全然違うのが救いだったのか、数話もしたら「犬山 あおい」として見れるようになりました。良かった。
タイトル通りゆるくて、でもリアリティは強く、しっかりキャンプしていて楽しめました。
雰囲気が最高です。
*1:『タッチ』の三ツ矢雄二さんと日高のり子さんペア、『アイドルマスター』の中村繪里子さんと今井麻美さんペア、『ラブライブ!』の徳井青空さんと三森すずこさんペアなど。