麒麟浪漫

最近読んで面白かった漫画『書店員 波山個間子』『終わりのち、アサナギ暮らし。』など6作品

ネタバレあり。

 

 

『書店員 波山個間子』1巻

個人的評価:★★★★☆

 

『書店員 波山個間子』の主人公である波山さんは、おそらく社員割引で本が安く手に入るからという理由で本屋で働き、図書館の休館日以外に休日希望を出すほどの本好き。

 

本屋では唯一のブックコーディネーターとして働いており、人と話すのが得意ではないのであたふたしながら接客しています。

お客さんの要望に答えられるように積極的に読書をしたり、少しずつ接客に慣れていく様子だったり、現状を打破しようとする心意気が感じられて向上心をくすぐられます。

 

とはいっても熱血ものというわけでは全くありません。

表紙絵の雰囲気のように基本的にはまったりと進行し、その空気感(?)も心地いいです。

読みやすいエッセイのような感覚ですらっと読むことができ、読後感も良い。

 

『デンキ街の本屋さん』といい、私はどうやら本屋の店員目線の作品が好きなようです。

 

 

『凪のお暇』1巻

個人的評価:★★★★☆

 

場の空気を読みすぎて、他人にあわせて無理した結果、過呼吸で倒れた大島凪、28歳。仕事もやめて引っ越して、彼氏からも逃げ出したけど…。元手100万、人生リセットコメディ!!

 

安アパートに引っ越したり、これまでやっていた月イチの縮毛矯正や朝1時間の髪のお手入れをやめて、サラサラストレートから地毛の爆発天パに戻ったりする主人公の極端さが好きです。

 

自分の殻を破るというか、こわいことや恥ずかしいことを勇気を出してやってみると世界が変わりますよね。

私も一時期その魔力にやられて行動しまくったことがあります。

ただ、勇気って一回出せばそれで終わりなんてものではなくて、何度も出し続ける必要があるので負担になってくるんですよね…

 

そういったことも踏まえて、主人公が今後どのような行動をしていくのか気になります。

ぜひ応援したいです。

 

 

『ケンガイ』1巻

個人的評価:★★★★☆

 

恋愛モノというよりはヒューマンドラマと呼びたい。

 

「あたしは悪意を信じる。

悪意に嘘はないからね。

好意って嘘っぽくてなんだかわかんないや。」

 

ヒロインである白川さんは一癖も二癖もある人で、自分の興味を全振り*1している映画以外に対しては非常に冷めています。

読み進めるうちに、主人公と同様にどうしようもなく白川さんに惹かれてしまい、もっと彼女のことを知りたくなって一気に読み終えました。

主人公も白川さんも「自分」を持っているので見ていて気持ちがいいです。

 

人って相手から好意がちゃんと返ってくるからこそ好意を持ち続けられるみたいなところがあるけれど、その好意という報酬が返ってこないのに好きでい続ける主人公の気持ちこそホンモノだなーと思いました。

 

 

『ぼっち博士とロボット少女の絶望的ユートピア』1巻

個人的評価:★★★★☆

 

ぼっちな博士と、彼が作ったロボット少女による日常系終末コメディ。

1ページ1話(1ネタ)なので気軽に読めます。

メインストーリーはまったりと進んでいきます。

 

絵がものすごく上手いわけでもなく、オチが使い回されていることもあるけれど、それらがどうでもよくなるくらいに世界観と二人のキャラクターが良いです。

天然なのか何か意図があるのかボケまくる博士と、それに罵るようにツッコむロボット少女の二人はナイスコンビ。

 

 

『タニクちゃん』1巻

個人的評価:★★★★☆

 

ワケあって実家の多肉植物屋の店番を任された、34歳独身ニートな男性が主人公。

「お花の妖精」の魔法によって動いたりしゃべったりできるようになった多肉植物たち、タニクちゃんに育て方を教わりつつ、店番をこなします。

擬人化されるとますます多肉植物がかわいらしく見えてきますね。

 

バーチャルYoutuberの月ノ美兎さんを好きな私としては、うさぎの耳のような形をした月兎耳(つきとじ)という品種が気になりました。

 

こういった(私の)知らない世界に触れられる作品って、主人公がその対象物ラブな人でも、全く知識がない場合でも楽しめますね。

つまりマイナーなものを取り扱うこのジャンル自体が素晴らしい。

 

 

『終わりのち、アサナギ暮らし。』1巻

個人的評価:★★★★☆

 

森で出会ったクモのような不思議な生物・アサと、一人暮らしをしていた12歳の女の子・ナギの異類交流日常譚。

終末の世界×日常系×異類(人外)、という私の好物がトリプルコンボになってしまった素晴らしい作品です。

アサがかわいい。

 

ナギは毎話なんらかの料理を作ってアサと一緒に食べており、よりストーリーが重視されたグルメ漫画という感じ。

カフェオレとカフェラテの違いは本作で初めて知りました。

カフェオレはコーヒーで、カフェラテはエスプレッソだそうです。

言い方が違うだけでどちらもコーヒーに牛乳を加えたものだと思っていました。

 

表紙からも分かるように基本的にのんびりまったり仲良しな雰囲気ではありつつ、ふとしたときのアサに対する恐怖もしっかり描かれていて緊張感があるのがリアルで良いです。

 

 

*1:全振りとは、ゲームですべてのポイントをひとつのステータスに割り振ること。