ネタバレあり。
- 『悪魔のリドル』
- 『のんのんびより りぴーと』
- 『メイドインアビス』
- 『戦姫絶唱シンフォギア』
- 『フレームアームズガール』
- 『planetarian ~ちいさなほしのゆめ~』
- 『キノの旅(アニメ第1作)』
- 『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』
- 『少女終末旅行』
『悪魔のリドル』
引用元:TVアニメ「悪魔のリドル」PV第2弾 - YouTube
漫画原作のアニメです。
1人の標的と12人の暗殺者が集められた教室、ミョウジョウ学園の10年黒組。そこで標的を殺した者になんでも1つだけ望みを叶えてくれるという、暗殺ゲームが行われます。
だいたい一話につき一人が暗殺を実行に移します。
傍から見ると何を考えているのか分からないような、謎だらけの暗殺者たちには私の興味は津々でした。
一人一人事情があり、生活のために参加する者もいれば、ゲームを楽しんでいる者もいます。暗殺の行動に出ないまま死んだ人がいたのは意外でした。最終話の後日談では生きていましたが…
全12話という短いなかで12人の暗殺者の事情や心理を深く描くのは不可能で、全然掘り下げられていなかったのが残念でした。個性の強い面々なのでもったいないです。
EDで黒組一人ひとりにキャラソンが用意されているのはいいですね。
何も分からない状態だったので序盤は刺激的でしたが、物語が進み少しずつ分かっていくにつれて続きへの期待が減っていきました。
人が本当に死ぬ作品は好きです。心情を深く描けるテーマとして、恋愛と死は強いと思っています。
しかし結局、劇中で主要人物は誰も死にませんでした。暗殺に失敗した者への制裁もなく、退学した後もそれぞれにとって平和に生きています。一人だけなぜか刑務所にいましたが気楽そうです。本当に人を殺してでも叶えたい願いがあったのは神長 香子だけで、彼女は退学したあとも苦しんでいるように見えました。
私の最初の予想では、暗殺に失敗した者は社会から消されるのかと思っていたのですが、あれ、私、絶望を求めすぎ…?
悲壮絶望系だと思って期待しすぎていたので、興が削がれてしまいました。
人を殺すというのに、暗殺者側に「何をしてでも」という必死さは見えません。それぞれに晴を殺したいという意志はあるのですが、暗殺に失敗しても死ぬわけではないので真剣さがあまり感じらませんでした。
単なるゲームなのかなーと思い始めていた頃にネタばらし。
「黒組は晴を殺すためにあったのではない。
12人の暗殺者を相手に、晴が生き延びられるかどうかを見るためのもの」
「晴に一族の未来を担う資質があるか見るためにね」
あの人はなぜ晴を殺そうとしたのか
終盤、鳰(にお)が兎角(とかく)に化けて兎角と会話をしているシーンでは、どちらがしゃべっているのか2回観るまで理解できませんでした。整理すると、兎角が裏切って晴を殺そうとしたところを鳰が助けて、その後二人がやりあって、最後に晴を刺したのが本物の兎角、ということで大丈夫なはず。
しかしなぜ兎角は晴を殺そうとしたのか。兎角にとって晴が大事な人であるなら、自分が操られて動いていたのではないと証明するためだけに晴を殺すことはないでしょう。自分の利益のためだけに晴に危害を加えたりはしないはず。なんとかして他のやり方で証明しようとしたでしょう。
しかし晴自身がプライマーではないと強く納得し、晴がこれ以上呪縛に苦しませられないためには、これまで晴を命がけで守ってきた自分が晴を殺すしかないと兎角は思ったのでしょう。つまり兎角は晴のために刺したのです。
実際は晴は死にませんでした。これでプライマーからの呪縛から逃れられたとしても、もし死んでいたらどうするつもりだったのでしょうか。もしかしたら兎角は晴のことを大事に思っておらず、自分のためだけに晴を刺したという可能性が…あるのか? 呪縛も解けたのかどうか分からないラストでしたのでモヤモヤが残りました。
総評
暗殺ゲーム、暗殺者たちの抱えている問題や個性、晴の一族の得意な体質など、それぞれの要素自体は面白いです。キャラデザも好みです。しかし配分なのか何かのバランスが悪かったのか、活かしきれていないと思いました。
話数が少なくキャラクターの掘り下げができていない。ストーリーもラストの展開が分かりにくい。アニメの時系列より以前では人が死にまくっているのに、アニメでは誰も死んでいないというのもおかしいでしょう。
もっとよく知りたかったら原作を読んだほうがいいのかもしれません。原作もこんな感じだったらどうしよう。
「残念系暗殺ゲーム」と考えれば、なんだかいいアニメだったかも、と思えてしまう不思議。そう、期待しすぎだったのですね。
『のんのんびより りぴーと』
引用元:【PV】「のんのんびより りぴーと」!プロモーション映像第3弾! - YouTube
漫画原作。アニメ『のんのんびより』の2期。
主人公たちが小中学生ということでその懐かしさと田舎感が気持ちいい。間(ま)が贅沢にとられていて、のんびりさが強調されています。
今期も特になにごとも起こりませんでした。その点でも満足さという点でも『のんのんびより』シリーズは安心して観ることができます。
時系列が1期と2期で並行な感じで進んでいきます。原作でも時系列が入り混じっているらしい?
1期とはもちろん内容が違いますが、1期をもう一度観ているような感覚で面白いです。一瞬とっつきにくいですが斬新でした。
蛍ちゃんと同じような容姿で、他作品では高校生をやってるキャラクターがよくいるので、蛍ちゃんが小学生とは思えません。私が小学生のときはあんなに落ち着いていたでしょうか。
1期よりれんげちゃんがかわいく見えました。なんでしょう、最近子どもたちと接する機会が多かったゆえの好みの変化でしょうか。あのしゃべりかたと純粋さと好奇心の強さよ。れんげちゃん役の声優さんもほんとに上手です。
『メイドインアビス』
引用元:TVアニメ「メイドインアビス」PV第1弾 - YouTube
漫画原作のアニメ。冒険物です。
良い評判をやたらと聞くので観てみたら大正解でした。
OP曲で胸が熱くなる。
絵柄からしてほんわかした感じかと思いきや、グロだったり絶望だったりの表現がとても上手で、声優さんの演技も素晴らしかったです。
リコが守られるだけの存在ではなく、同時にレグも常に強いわけではない。そんな二人の補完関係が良かったです。彼らの今後の旅もぜひ見届けたい。
引用元:TVアニメ「メイドインアビス」PV第2弾 - YouTube
物語もキャラクターも音楽も声優さんも作画も素晴らしかった…。完成されています。
リコとレグが歌っているOP曲の「Deep in Abyss」がかっこよくて、なんだか懐かしい感じもあって好きです。鳥肌が立つ。レグの声の人、良い声ですな。
そうじゃないかなーと途中から思っていた通り、1クールでは完結しませんでした。どうやら原作が未完のようです。
続きが楽しみです。
『戦姫絶唱シンフォギア』
ずっと気になっていたのをやっと観れました。
主人公である響役の声優さんが悠木碧さんで、序盤のおどおどした態度を見ていて『魔法少女まどか☆マギカ』のまどかを想起してしまいました。絶望エンドにならなくてよかった。
以下、感想などを箇条書き。
- 熱い。
- 変身シーンがおしゃれでかっこいい。
- 奏さんと翼さんがステージで歌い踊る姿がよく動いていて見ごたえがありました。
- ストーリーはよく分からなかった。だけれど鑑賞後感(?)は良かった。
- 突っ込みどころは上手にスルーすると物語に没入できる。
- 未来(みく)の響への想いが強く、それもずっと強いままなことに感動した。最後に響に届いたのが未来(みく)の声だけだったのも良かった。未来(みく)は響の心の大黒柱ですね。
- 翼さんが美人かわいい。出動時に毎回バイクを乗り捨てているのが笑える。言うまでもないが水樹奈々さんの歌が上手い。
- 響がアームドギア(武器)を持っていないのは手と手を繋ぐため、みたいなのが良かった。
- なぜ複数人で歌わないんだろうってずっと思っていたけれど、最後の最後に3人で歌いながら戦っていてよかった。やはり切り札はとっておかないとですね。
- 絶唱しても死なない二人を見ていたら、奏さんはなんだったんだ、と思ってしまった。運が悪かったのでしょうか。
『フレームアームズガール』
引用元:最新PV公開 アニメ『フレームアームズ・ガール』2017年4月放送スタート - YouTube(以下同様)
フレームアームズガール(以下、FAガール)の日常系アニメという感じ。
島田フミカネさんの絵柄なFAガールたちが非常にかわいい。
FAガールがかわいくてしっかりしているので、登場する人間たちのダメさや強すぎる個性が気になってしまいました。特に主人公にはもうちょっとしっかりしてほしいです。
FAガールがCGであることでメカ感が出ていて良い感じです。CGでないFAガールに違和感を覚えるほど。
ただしCGでない擬人化轟雷はものすごく好みのルックスでした。
最終話のMMDみたいな歌って踊るFAガールは質感が変わって、一気にチープになってしまっていました。まだまだ本編のあの作画(?)でダンスをさせるのは技術的に難しいのでしょうか。
それでもどこのアイドルかと思うほどかわいかったです。
島田フミカネさんデザインのキャラクターが動き回る、それだけで観る価値があります。
欲を言えばFAガールだけの日常をもっと長く観ていたかったです。
『planetarian ~ちいさなほしのゆめ~』
引用元:配信・劇場アニメ「planetarian」予告編 - YouTube(以下同様)
原作はゲーム。終末の世界観が好きです。
この作品に限らずAI=お馬鹿、のイメージが強かったけれど、ヒロインである ゆめみも彼女なりに考えていたということが最終話で分かりました。
ゆめみが自分で考えて出した結論が正しいかどうかを自身で判断できず、自分が壊れているということにしたというのは切ない話です。『化物語』の「まよいマイマイ」での戦場ヶ原ひたぎのエピソードを思い出します。
ゆめみから抜き出したメモリーカードをどうにか生かして、どこかでまた彼女と出会いたいものです。
『キノの旅(アニメ第1作)』
原作はラノベ。
『キノの旅』という作品タイトルはこれまでに何度か見たことがあります。題材が旅ということで興味があったので、Amazonプライムビデオに着ていたのをきっかけに観ることにしました。
キノの悟ったような落ち着いた感じは私の今の理想です。基本的に不干渉で、悪く言えば冷めている。
2003年のアニメということで今観ると絵柄がちょっと古くさいですが、それもいい味を出しています。
キノはキノなので他作品のキャラクターと比べるのは気が引けますが、絵柄の影響もあってスナフキン感も感じられます。
1話でキノは「ひとつの国に3日だけ滞在すると決めている」と語りました。
その理由は長居するといろんな国に行けなくなるからというのと、「長くいると居着いてしまいそうだから」。なぜ居着いてしまうといけないのかというと「旅人ではなくなるから」。
キノの旅人であらねばならない理由はなんなのでしょうか。
長居するといろんなところに行けなくなる、というのは実感しています。
私も移動生活でひとつの場所で働くのは3ヶ月以内にしたほうがいいかもなーなんて思い始めています。
もし47都道府県すべてで働きたいとしたら、それぞれの都道府県で3ヶ月ずつ働いたとして12年弱もかかってしまいます。それぞれで2週間ずつだけ働くなら2年でコンプリートできますからね。
ただし長くいることで分かることもあるし、このへんの決断は難しいところです。
そもそも47都道府県すべてで働く必要なんてありませんからね。それを目的にしてしまうのは何か違うような気がします。
私は収集癖があるのでつい数字とかコンプリートとかに意識がいってしまいますが、あまりこだわらないようにしてもっと大事なものに目を向けよう。
『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』
引用元:キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series PV 第1弾/ Kino's Journey - YouTube
アニメ『キノの旅(第1作)』が面白かったので期待しつつの視聴。
第1作と比べて絵柄がガラッと変わったこと、声優さんが変わったことには違和感がありましたが、これはこれで楽しめました。どちらかというと本作のほうが原作ラノベの絵柄に近いですしね。個人的には第1作の絵柄が好きです。
第1作では観られなかった新エピソードも登場。第1作にも出てきた国の話も、本作第11話の「大人の国」以外は構成が変わっていたので楽しめました。
引用元:キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series PV 第2弾/ Kino's Journey - YouTube
キノの落ち着いてかつ冷めた感じはやはり理想ですね。
旅で訪れた国の人々の考え方がおかしくても、キノは「それはおかしい」「助けなきゃ」とは基本的に思いません。いや、思っているんだけれど「変えられない」ことを知っているのでしょう。
キノは変えられないものを受け入れる力を持っています。
『少女終末旅行』
引用元:TVアニメ『少女終末旅行』 PV @girls_last_tour #少女終末旅行 - YouTube(以下同様)
放送開始前から楽しみにしていたのが『少女終末旅行』。漫画原作です。
作品の内容は、前情報では終末の世界を少女二人が旅をする、でしたが最後までその通りでした。
旅を続けるにつれて少しずつこの世界の真実のカケラが見えてくるのが面白い。
ゲーム『Fallout3』といった終末の世界、大好きです。
自分の安心できる拠点を作るとか、生き方を確立するとか、使えそうなアイテムを集めるとか、不便ななかでのサバイバルが好きなんでしょうね。
私の趣味は「適応すること」ですし。
終末の世界で強く生きる女の子…良いです。
『少女終末旅行』は1話から探索&アイテム収集要素があったのが良かったです。
二人が本当に仲が良いのが素晴らしいです。気の抜けた掛け合いも聞いていて楽しい。
ずっと一緒にいた二人ですが、最終話でちょっとの間 離れ離れになってしまったのは良いスパイスだったと思います。
終末の世界で人間が他にいないというのももちろんあるでしょうが、二人はお互いにとってかけがえのないものになっています。ユーリがいなくなったときのチトの不安や悲しみ、焦りがまるで自分に起こった出来事のようにひしひしと伝わってきました。
ヌコが登場した時点から既にそうだったけれど、最終話はかなりファンタジーでした。
世界は一時的に終わっているんじゃなくて、いままさに本当に終わろうとしていることを知った二人。
チト「世界が終わろうと、どうでもいいことだろ。私とユーがいれば、それでいい」
心の底からそう思っているのが分かります。
ユーリ「私は寂しくないよ。ちーちゃんがいるから」