『太鼓の達人』のシステムでアイドルマスターの音ゲーができる『アイドルマスター マストソングス 赤盤/青盤』をレビュー。
アイマス10周年記念ということでファンなら買って損はない、お祭り感のある楽しい作品でした。
- 公式サイト:THE IDOLM@STER MUST SONGS 赤盤/青盤 | バンダイナムコエンターテインメント公式サイト
- 発売元:バンダイナムコエンターテインメント
- 機種: PSVita
- ジャンル:10周年記念ベストアルバム・リズムゲーム
- 発売日:2015年12月10日
以下ネタバレあり。
良かったところ
- 赤盤・青盤それぞれ40曲を収録していて、被り曲はなし。
※厳密に言えば、『赤盤』の「THE IDOLM@STER」と『青盤』の「THE IDOLM@STER 2nd-mix」は同じ曲の別アレンジである - 最初からすべての難易度での演奏ができる
- 音符の流れる速さを速くしたり、音符の「ドン」と「カッ」を逆にしたり一部をランダムで入れ替えさせたり、音符を消したりと、同じ譜面でもオプションでいろいろな楽しみ方ができる
- 「ライブフェスティバル」でのライブらしい演出は感動モノ。
原作ゲームや実際のライブ、アニメ版の要素も取り入れられている。特にアニメ版の20話を再現した『青盤』の千早の「約束」は胸アツ。
プレイヤーの演奏によって直接ライブを応援しているような感覚もあり、さらに盛り上がる - ゲーム内通貨であるマニーや、ファン人数、トロフィー、マニーで買ったアイテム、プロデューサーノートが赤盤・青盤で共通
- ボタンを押したときの音色にはいろいろ種類が用意されているが、デフォルトの「太鼓」の音が耳に心地良い。ちなみに現在も「太鼓」でプレイ中
イマイチだったところ
- 赤盤・青盤それぞれの収録楽曲数や、バージョンによってアイドルたちの見た目が変わる演出には満足である。
が、分ける必要はあったのか?と少しは思わないではいられない。
特に「ライブフェスティバル」では、ライブの曲数を増やすために無理やりセットリストにねじ込まれたような楽曲(歌っているメンバーの一部がステージ上にいない)があったり、一つの楽曲が複数のライブで頻繁に使われたりする点が気になる - 「ライブフェスティバル」は2曲~5曲のメドレーになっており、フルコンボをとるための難易度が単純に高くなっている
プレイ雑感
好きなアイドルが演奏を盛り上げてくれる
太鼓の達人のマスコットキャラクターであるドンちゃんのシステムボイスが甲高くてつらかったので、「コーディネート」で千早に着せ替えてみたらシステムボイスも千早になりました。これは素晴らしい。
着替えをイヤがるかと思いきや千早自身も「かわいい…」とまんざらではないようです。
「コーディネート」で選んだキャラクターは、メニュー画面や演奏中、リザルト画面などのほぼすべてのボイスを担当。
一緒に演奏を盛り上げてくれるので、お気に入りのアイドルを選ぶと楽しいです。
ちなみにメニュー画面でタップすると反応してくれます。
「ショップ」ではマニーを使って衣装を買うことができます。
これは、み、水着…?
太鼓に水着とは、どの層に需要があるのか分からない誰得な衣装ですね。
赤盤と青盤でアイドルたちの姿が変わる
アイドルマスター初期の名曲を収録した『赤盤』では、アイドルたちの格好が古くて(失礼)懐かしい気持ちになりました。
ステージ上の姿だけでなく、画面上部で音符に乗って現れるちびキャラたちの姿も違います。
2010年以降の名曲を収録した『青盤』でのアイドルたちは、『アイドルマスター2』以降の姿です。
「最近アイマスを知った」「アニメ版から入った」という人はこちらのほうが見慣れているかもしれません。
やりこみ度の高い「演奏プロデュース」
譜面の難易度はかんたん・ふつう・むずかしい・おにの4種類。
単純に難易度を変えるだけでなく、
- 音符の流れる速さを二倍、三倍、四倍と速くしたり、
- 音符の表示を消したり、
- 音符の「ドン」と「カッ」を逆にしたり、
- 音符の「ドン」と「カッ」をランダムで入れ替えさせたり、
と、同じ譜面でもオプションで難易度を調整して楽しむことができます。
なかには別ボーカルバージョンを選べる楽曲もあります。
ライブ感の強い「ライブフェスティバル」
「ライブフェスティバル」は「演奏プロデュース」の楽曲をメドレーにしただけかと思いきや、MCが入ったり、コールアンドレスポンスがあったり、歌唱中にアイドルたちが叫んだり。
ライブらしい演出がされていて盛り上がります。
サイリウムを光らせるためにポキっと折る音も気持ち良い。
歌唱中に変なタイミングで「ハイ!」と言い出すアイドルもいて、あまりの唐突さに「へあっ!?」と驚くことがたまにあります。かわいいなあ。
MC中はいずれかのボタンを押すことでサイリウムを振りながら歓声を上げることができるので、「盛り上がってるー!?」「おおおおー!!」というやり取りもできてテンションが上がりまくりです。
ライブを何度も繰り返していると心はフラットになってくるのですが、それでもMCでアイドルたちに「こーんばーんはー!」とか「盛り上がって行きましょー!」とか言われると、ウズウズして「おおおおー!!」と言わずにはいられません。
『青盤』のライブのひとつ「約束」では、アニメ版20話のライブが再現されています。
ステージには千早ひとり。曲が始まっても歌い出せない千早のもとに、春香が来て、みんなが来て、そしてサビで、千早が歌い出す。
アイドルたちの並び方の再現度や、よく見るとステージ上に律子がいないところも芸が細かいですね。(律子は舞台袖でみんなを見守っています)
祝10周年のくす玉
本作はアイマス10周年記念作品ということで、譜面のくす玉を割ったときに出る垂れ幕の字が「祝10周年」になっており、お祭り感が増しています。
覚醒美希の「relations」
『赤盤』の「relations」では、Xbox360版『アイドルマスター』に登場した覚醒美希こと、髪を切った星井美希が登場。
音無小鳥の「空」
『赤盤』には音無小鳥の「空」も収録されているのが嬉しい。泣いても笑ってもいいんだよ、という優しい歌詞が好きです。
演奏では歌詞の「繋ぐレインボー」のところで虹をかけることができます。
玲音の「アクセルレーション」
『青盤』にはPS3の『アイドルマスター ワンフォーオール』に登場する玲音(レオン)の「アクセルレーション」が収録されています。
『アイドルマスター ワンフォーオール』はプレイしたことがないので知りませんでしたが、玲音の声優さんは茅原実里さんなんですね。
曲自体がクールでかっこいいし、個人的に茅原実里さんが大好きなので興奮しました。
つっこみたくなるコンボ数
難易度かんたんの「眠り姫」のコンボ数は「72」。
以前も書いたけれど、悪意しか感じないコンボ数である。
※「72」とは如月千早のバストサイズ、72cmのこと。ネットではこの数字を使っていじられることがよくある。
難易度むずかしいの「START!!」のコンボ数「373」は、春香の顔を文字で表現した「のワの」に似てますね。
難易度むずかしいの「キラメキラリ」のコンボ数「418」は、ちょっと惜しいけれど「やよい」っぽい。
エンディング
「ライブフェスティバル」でライブを成功させてファン人数を増やし、アイドルランクがSランクになれば、ひとまずのエンディングが存在するのも嬉しいですね。
エンディングムービー中にスクリーンショットを撮っていたらセリフを聞き逃したのがショックでした…くっ…
初心者向けの攻略法
プレイしているうちに誰でも気付くレベルの攻略法ですが、取り入れることで譜面の難易度がグッと下がった方法を紹介します。
※操作方法の説明について、LRボタンを押すときは右手の場合は「R」、左手の場合は「L」、親指でボタンを押すときは右手の場合は「右」、左手の場合は「左」と表しています。
また、利き手は右手を想定しています。
両手を使う
難易度かんたん・ふつうといった難易度が低いうちは、意のままに動かしやすい利き手だけでプレイするとミスが少ないかもしれません。
しかし譜面後半のための体力を温存するとか、これから高い難易度に挑戦していくことを考えるなら、早いうちから利き手と逆の手も使い始めたほうが練習にもなって良いです。
たとえば譜面が「ドン・ドン」のときは(右・右)でもいいですが、「ド・ドン」のときは(右・左)にすると、演奏が驚くほど簡単になります。
慣れないうちは基本は右手でボタンを押し、「ドドン」「ドコドン」や「カカッ」など音符が連続しているときの偶数個目は左手でボタンを押す、と考えるといいでしょう。
「ド・ド・ド・ドン」のときは(右・左・右・左)、「ドン・ドン・ド・ド・ドン」のときは(右・右・右・左・右)という感じです。
この譜面だと「ド・コ・ドン、ド・コ・ドン」なので(右・左・右、右・左・右)の繰り返しですね。
「YOU往MY進!」など、このやり方でもちょっとしんどい譜面があるので、慣れたら後述する「両手を左右交互に使う」も併用しましょう。
LRボタンを使う
「ドン」「カッ」をすべて親指で対処している場合は、「カッ」を LRボタンで対処することで親指がかなり楽になるはずです。
ちなみに私は操作設定でタイプBを選んでいます。
私にとって VITA を両手で持ったときに親指がしっくりくる位置は、「→ボタン」と 「□ボタン」の位置だからです。
「△ボタン」や「○ボタン」を「カッ」に割り振っているのは、LRボタンで対処しきれなかったときに親指でカバーできるようにするためです。
基本的に「カッ」はすべて LRボタンで対処しています。
両手を左右交互に使う
前述した「両手を使う」「LRボタンを使う」を取り入れると、この譜面は「カ・ド・カ・ド・ド・カ・ドン」なので(R・右・R・右・左・R・右)となります。
これでも悪くはないのですが、右手の稼働率が高くなりがちで体力を消耗してしまうので、さらに「両手を左右交互に使う」を取り入れます。
この譜面の場合は「カ・ド・カ・ド・ド・カ・ドン」なので(R、左・R・左・右・L・右)となります。
これを右手と左手のどちらでボタンを押しているかで表すと、『右手・左手・右手・左手・右手・左手・右手』と、左右交互になっていることが分かります。
右手でボタンを押したら次は左手、その次は右手、というふうに、同じ側で連続してボタンを押さないようにします。
そうすることで酷使されていた右手の負担がバラけて、同じ側での連打もなくなり、よりスムーズに演奏できるようになります。
この「両手を左右交互に使う」を取り入れると最初は混乱して失敗が増えると思いますが、脳と手が慣れてくると、同じ譜面でも以前よりもグッと難易度が下がっていることに気付くはずです。
「両手を使う」「LRボタンを使う」を取り入れ、「両手を左右交互に使う」を半分くらいマスターすれば、難易度むずかしいで全曲フルコンボクリアするのは難しくありません。
おわりに
『アイドルマスター マストソングス』は、アイマスの楽曲が音ゲーで遊べるというだけでなく、随所に小ネタが散らばっており、アイマス好きなら買って損はないと断言できます。
ちなみに私は現在、赤盤・青盤ともに「演奏プロデュース」の難易度むずかしいで全曲フルコンボクリアを達成したところです。
記事作成時の『赤盤』のプロデューサーステータス。
こちらは記事作成時の『青盤』のプロデューサーステータス。
図らずも「ライブフェスティバル」のバッジ数が赤盤・青盤で同じになってしまいました。
これから難易度おにのフルコンボクリアに挑戦していきます!